ふくしまきんいちろう 明治30(1897)年12月16日、現在の岡山県勝田郡勝央町勝間田の老舗板屋菓子店の次男として生まれる。大正4(1915)年、勝間田農林学校を卒業後神戸仏語学校に学び、小出楢重、鍋井克之に師事して洋画を研究、昭和元(1926)年二科展に初入選した。その後上京し、昭和3(1928)年に渡仏。巨匠ピエール・ボナールに師事し仏国官設展サロン・ドートンヌに入選して色彩画家として認められる。
 国内では、二科会の重鎮として中央画壇で活躍。フランスを愛し、度々渡仏し、パリの風景を主題に師・ボナールゆずりの色彩のシンフォニー的美しさが滲み出た独自の作風を確立した。
 昭和56(1981)年、二科展出品作「公園の人々」が内閣総理大臣賞を受賞。
 平成6(1994)年1月31日逝去。享年96歳。

代表作:『公園の人々』(1981年)